インド、ヒマーチャルプラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は、NATOの元高官であるペトル・パベル氏がチェコ共和国の大統領選挙において勝利したことを祝して、同氏に書簡を送られた。書簡の中で、法王は次のように述べられた。
「私は今でもチェコスロバキア連邦共和国を訪問したときのことをよく憶えています。初めて訪れたのは、共産主義が崩壊して、ヴァーツラフ・ハヴェル氏が大統領になって間もない1990年の3月のことでした。ビロード革命の時代を含め、チェコ共和国の最近の歴史を考えるならば、チェコの人々は非暴力や自由、民主主義の価値を世界に示していくうえで優れた立場にあります」
長年にわたり、貴国を何度も訪問できたことは実に光栄なことでした。私は、貴国の若い方々から高齢の方々まで多くの方々が、私が人間的な価値を高めるために取り組んでいることや、人類はひとつの人間家族であり、異なる宗教間の調和が大切であるという考えに関心を示してくださったことに深く感動しました。
最後に法王は、次のように述べられた。
「世界は今、大変な試練の最中にあります。貴殿があらゆる困難を乗り越えて、チェコ共和国の人々の願いを実現されるよう祈りを捧げたいと思います」