ダライ・ラマ法王は今朝、ソ連の元大統領でノーベル平和賞受賞者のミハエル・ゴルバチョフ氏の逝去の知らせを受けてゴルバチョフ財団に書簡を送り、哀悼の意を表明された。書簡の中で、法王は次のように述べられた。
「私の友人であるゴルバチョフ氏のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご息女のイリーナ・ヴィルガンスカヤ氏をはじめ、ご遺族の皆様、支援者の皆様に、心よりお悔やみを申し上げたいと思います」
「私は、ゴルバチョフ氏がグラスノスチ(公開)を導入し、ペレストロイカ(改革)を推進して、核戦争に反対しておられたことを深く尊敬していました。この世から核兵器を削減するために、ゴルバチョフ氏は実に積極的に取り組んでおいででした」
「長年にわたり、私たちはさまざまな国々で開催される世界平和サミットに参加し、私も光栄なことに、ゴルバチョフ氏にお目にかかる機会を何度もいただきました。またそうした理由から、私たちは連絡を取り続けることもできました」
「ミハエル・ゴルバチョフ氏は優れた洞察力を持つ、称賛すべき政治家でした。引退後も引き続き、世界の平和と和解を促進するために尽力されました。ゴルバチョフ氏がノーベル平和賞受賞者サミットを始められたことで、ノーベル平和賞受賞者たちが定期的に集い、より平和でやさしい社会を実現するために意見を出し合えるようになったのです」
法王は次のように述べて書簡を締めくくられた。
「ゴルバチョフ氏は意義深い人生を送られたと思います。私たちは、自由と世界の非武装化のために尽力した彼の熱意と決意を手本とすることで、その精神を引き継いでいかねばなりません」