インド、ヒマーチャルプラデーシュ州ダラムサラ
核兵器を保有する米露英仏中の5カ国が、「核戦争による勝者はおらず、決して核戦争をしてはならない」とする共同声明を発表したことを受け、ダライ・ラマ法王はこれをあたたかく称えて、声明の中で次のように述べられた。
「世界中の非軍事化とあらゆる核兵器の廃絶を訴えてきた者として、私は、これが前向きな一歩であると固く信じています。20世紀は、多くの偉大な発展もありましたが、恐ろしい核兵器の使用をはじめとする暴力の世紀でした。命を奪われた人々の数は、2億人にのぼると言われています。今回の共同声明は、ますます相互依存の高まった社会で私たちが暮らしている現実の反映であり、この21世紀を平和と協調の世紀にする機会を示すものです」
「国連や国連加入国をはじめ、私たち全員にとって大切なことは、核兵器の脅威を終わらせるために協力し、核武装の完全解除に向けて全力を尽くすことです」
法王は、「人類はひとつの人間家族であり、全人類の幸福と安全を考えることは最重要事項である」として、「国家間に問題がある場合は、和解・理解・交渉の精神で対話によって解決すべきである」と協調された。そして最後に、「暴力が永続的平和に繋がらないことは、歴史が十分証明している」と述べられた。