インド、ヒマーチャルプラデーシュ州ダラムサラ
ドイツのアンゲラ・メルケル前首相の退任を受け、ダライ・ラマ法王は、メルケル前首相に書簡を送り、ドイツ首相としての16年間にわたるリーダーシップに深い感謝と称賛の意を表明された。法王は、メルケル前首相を「激動の世界における揺るぎない錨」と称して、次のように述べられた。
「貴殿は、先見の明と、国民の願いを実現する能力を持ち、常に原則を守ってこられました。とりわけ、貴殿が欧州連合(EU)で示された揺るぎないリーダーシップは、ドイツだけでなく、より広い世界においても希望の光となり、勇気を与えてきました」
「私は、共同体の利益を第一とすることに重きを置いた欧州連合の精神を深く称えてきました。やがて時が来れば、これと同様の共同体の精神がアフリカやラテンアメリカ、アジアにおいても息づき、世界の平和と繁栄の促進に貢献できるものになると私は考えています」
「私は貴殿を深く尊敬し、お会いできることを大切な機会として捉えてきました。今後も可能な限り、賢明な助言を与え続けられることを願っています。とりわけ、この地球を私たちの唯一の家として大切にすることや、思いやりのある非武装社会の実現に向けた助言を期待しています」
書簡の終わりに、法王は祝福の祈りを捧げられた。