インド、ビハール州ブッダガヤ
ダライ・ラマ法王は、オーストラリアのスコット・モリソン首相にメッセージを送り、昨年9月から続いている森林火災によって美しい国土の多くが焼失していることへの深い悲しみを表明された。そのなかで、法王は次のように記された。
「貴殿ならびにオーストラリアの皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。森林火災が猛威を振るい続けていることには胸が痛むばかりですが、同時に、勇気ある多くのボランティアが消防士と共に消火活動に取り組んでおられることには、実に勇気づけられます」
「この森林火災により命を落とされた方々のご遺族にお悔やみを申し上げますとともに、未曾有の被害によって住む場所を失われた皆様にお見舞いを申し上げます」
「そして、多くの鳥や動物たちが炎の中で息絶えたことが明らかになりつつあり、これはきわめて痛ましいことです」
「しかし同時に私は、オーストラリア政府と、それぞれの州と特別地域の政府が、この深刻な森林火災とその影響に対処するために必要な支援を効果的に提供できるよう取り組んでおられることを称えたいと思います」
「また、被災者のために国際社会が団結して惜しみない支援をしていることにも、私は大変勇気づけられています。これは、人類はひとつの人間家族であり、人間は思いやり深いものであることを示すよき手本であると思います。個人のレベルにおいても、地球温暖化をくい止めるために今できることを、私たち一人ひとりがしなければなりません」
最後に、法王は次のように記された。
「ご存知のとおり、私は長年にわたり定期的にオーストラリアを訪問する機会をいただいてきました。そのなかで、オーストラリアの人々が私に示してくださった愛情や、私が推進している人間的価値や心の平和への関心に触れて、私は深く感動いたしました」