インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は、インドとバングラデシュ沿岸部を襲ったサイクロン「ブルブル」による被害に心を痛められ、西ベンガル州のママタ・バナジー州首相に書簡を送られた。そのなかで法王は、尊い命が失われ、家屋が破壊されたとともに、西ベンガル州のいくつもの地域できわめて多くの人々が苦境に立たされていることへの悲しみを表明された。
「被災者の救済に向けて全力を尽くされていることに感謝しております。西ベンガル州の皆様との団結のしるしとして、ダライ・ラマ法王基金より救援のための寄付金を送らせていただきます」
「貴殿に、そして愛するご家族を失われたご遺族の皆様ならびに被災された皆様に、哀悼の意を捧げたいと思います」
「われわれチベット人は、インドを聖なる地として心から尊敬しているだけでなく、60年以上にわたって多くの亡命チベット人が暮らしてきた家であると思っています。なかでもベンガル州は、チベット人にとって特別な地域です。なぜなら、偉大な哲学者かつ論理学者で、西暦8世紀にチベット初のチベット仏教寺院であるサムイェー寺を創立したシャーンタラクシタ(寂護)はベンガル出身であり、11世紀に仏教の修行を復興させたアティーシャもまたベンガル出身だからです」