インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は本日、欧州連合(EU)の行政トップである欧州委員長にドイツのウルズラ・フォンデアライエン氏が女性として初めて選ばれたことを祝し、フォンデアライエン氏に書簡を送られた。書簡の中で、法王は次のように述べられた。
「この場をお借りして、欧州連合の精神に対する深い称賛の念を表明したいと思います。私は、欧州連合が60年以上にわたり加盟地域とそこに暮らす人々の平和を守り続けてきたことを心より称えています。欧州連合の前身である欧州経済共同体(EEC)の創設者たちが思い描いていたように、欧州連合は、第二次世界大戦の経験から生まれた和解と協力の精神において、それぞれの国の地域的な利益よりも欧州全体の利益を優先してきました。これは、相互依存がますます高まっている世界の智慧であり、成熟した世界であることの表われであると思います。同様の連合がアフリカやラテンアメリカ、アジアにも創設され、世界全体の平和がより堅固なものとなることが、私の夢です」
「また私は、貴方が女性として初の欧州委員長となられることに対しても、心よりお祝いを申し上げたいと思います。これは私が確信していることですが、より多くの女性がリーダーとなれば、この世界はより平和で、思いやりのある社会となることでしょう」
法王は最後に、フォンデアライエン氏があらゆる困難を乗り越えて欧州連合を強化し、世界の人々の手本となれるよう祈りを捧げられた。