インド、ビハール州ブッダガヤ
ダライ・ラマ法王は今朝、陽の光が降り注ぐ青空の下チベット寺を後にされた。法王は、マハーボーディ寺院大塔において本日より始まるニンマ派の大祈願祭に参加されるため、短い距離を車で移動された。法王にとっては、今回のブッダガヤご滞在中3度目の大塔ご訪問となる。法王は再び、菩提樹の西側から石垣に囲われた寺院境内の巡礼路を歩いて回られて、大塔の中に入られた。そして仏陀釈迦牟尼像の前で礼拝され、バターランプに火を灯された。外に出て右遶を終えられると、法王は石垣から覗き込む人々に向かって微笑まれ、手を振られた。そして菩提樹の前にある金剛座に向かって着座された。法王の左側にはカトク・ゲツェ・リンポチェ等、右側にはガンデン僧院座主ジェツン・ロブサン・テンジン師や前ガンデン僧院座主をはじめとする高僧たちが同席され、その前には現ダライ・ラマ法王が描かれた仏画が2枚掲げられていた。
現在進行中の大祈願祭に関連づけて、ナムギャル僧院は歴代のダライ・ラマ法王に捧げる数々の祈願文と礼讃偈の読誦を組織的に行った。毎日唱える三つの内容を持った仏陀への礼讃偈の暗誦に始まり、ツォンカパの『縁起讃』、『真実を語る太鼓として知られる釈尊への請願』、『ナーランダー僧院の17人の成就者たちへの礼讃偈』、歴代のダライ・ラマ法王を含む観音菩薩の転生者たちの特質を称えたトゥルシク・リンポチェの『神饌なる祝福の雲(Clouds of Ambrosial Blessings)』、『仏陀と菩薩たちへの請願』とそれに関連する禊の儀式、『奉納の雲(Cloud of Offerings)』、祈願文の王者と呼ばれる『普賢菩薩行願讃』、『チベットの護法尊への請願』、宗派を超えた教えを広めるための祈願文である『賢者たちの真実の詩』、『真実の言葉』、そして仏陀による『教法興隆祈願文』が続いて唱えられた。
最後に法王が著された次の偈によって、すべての祈願文読誦が締めくくられた。
その後法王は、チベット寺に戻られた。