インド、カルナータカ州 ムンゴット
ダライ・ラマ法王は、ノーベル平和賞受賞者のユダヤ人作家、エリ・ヴィーゼル氏の逝去に接し、今朝、ニューヨークのマリオン・ヴィーゼル夫人に書簡を送られ、深い悲しみを表明された。書簡のなかで、法王は次のように述べられた。
「ヴィーゼル氏は数々の社会的貢献をされましたが、私たちチベット人に対しても、常に友人として私たちを支えてくださいました。ヴィーゼル氏のご冥福をお祈り申し上げますとともに、チベット人を代表して、ご家族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます」
「ヴィーゼル氏と私はノーベル平和賞受賞者の仲間たちと共に、争いあっている双方が相互理解を深めることができるよう、そして対話と調停によって争いを解決し、より平和な社会を築くことができるよう取り組んできました。仲間一同、思いやり深く、広い心をお持ちであったヴィーゼル氏のことが惜しまれてなりません」
書簡の最後に法王は、「ヴィーゼル氏は、意義ある人生を送られました」と讃えられた。そして、「相互理解、友愛、兄弟愛(人類同胞主義)の精神において、ヴィーゼル氏が大切にしてこられた人間のよき本質をさらに促進するために献身することこそ、今は亡きヴィーゼル氏に捧げることのできる最高の敬意ではないでしょうか」と記された。