イタリア・トスカーナ州 ポマイヤ(ジュネーブ・チベット代表事務所)
ダライ・ラマ法王は今朝、トスカーナ州の中心に位置する町、ポマイヤにあるラマ・ツォンカパ・インスティトゥートに到着される。法王がこのイタリア・ピサ県にあるポマイヤを訪問されのは、今回で5回目となる。
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7日間に渡るイタリアご訪問初日に、ピサ県中央県議会代表フランシス・シャープ氏、ピサ県知事アンドレア・ピエロニ氏、ピサ市町マルコ・フィリッペチ氏の出迎えを受けられるダライ・ラマ法王。2014年6月10日、イタリア、トスカーナ州ピサ空港(撮影:テンジン・タクラ、法王庁)
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6日間(6月10日~16日)のご滞在期間中、ダライ・ラマ法王は高さ5メートルの六字観自在菩薩の開眼供養を行なわれ、6月13日にはラマ・ツォンカパ・インスティトゥートにて、愛と慈悲の心を育む方法について法話を行なわれる予定だ。
法王は6月14日、リヴォルノ市にあるモディリアーニ・フォーラムにて、偉大な仏教学者ナーガルジュナ(龍樹)の『勧戒王頌(友人への手紙)』についての解説を行なわれる。ナーガルジュナは、王であり友人でもあったゴータミプートラへの助言としてこの手紙を記され、修行道や仏教の実践について詳細で包括的な手解きを教示されている。
ダライ・ラマ法王は6月15日午前中、参加者たちに観音菩薩の灌頂を授けられ、午後には倫理と慈悲についての一般講演を行なわれる予定である。
上記法話と講演の様子は、当サイト(www.dalailama.com)を介してインターネットライブ中継される予定であり、イタリア語、英語、フランス語、ロシア語、中国語、手話による通訳も予定されている。
ラマ・ツォンカパ・インスティトゥートは1977年に建学された。ヨーロッパでは最大規模のチベット仏教センターの一つであり、仏教について複数の学習コースが常設されている。
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7日間に渡るイタリアご訪問初日に、ラマ・ツォンカパ・インスティトゥート(ILTK)で伝統的なチベット式の歓迎を受けられるダライ・ラマ法王。2014年6月10日、イタリア、トスカーナ州、ポマイヤ(撮影:テンジン・タクラ、法王庁)
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学院では、チベット仏教学の基本課程から7年間の修士課程まで設けられており、世界中からの学生達が集っている。修士課程は4年間の顕教、2年間の密教、1年間の単独瞑想により修了する。授業は入寮型とオンライン型のどちらでも受講が可能だ。
学院が行うユニークなプロジェクトの一つに、リべレーション・プリズン・プロジェクトという活動があり、チベット仏教に関心のある囚人達に精神的なアドバイスや法話を授けるという活動である。このプロジェクトは、イタリアの数千人もの囚人達に感銘を与えた。今回の法王による法話も、ミラノの1,200人もの囚人達にライブ中継される予定である。
ダライ・ラマ法王のイタリアご訪問は今回で25回目となる。最初のご訪問は1973年9月であった。