触れ合いの日々
日本ご滞在中は、ダライ・ラマ法王の元にさまざまな人たちが訪れる。ご訪問先の廊下で法王を待っていた女性は「息子は大きな事故にあい、ようやく歩けるようになりました」と伝えた。法王は、両手でしっかりと青年の頬を包み込まれ、女性は両手を合わせて涙にくれた。(撮影:テンジン・ジグメ)
謁見を終えられた後、部屋の扉の前で、帰る訪問者の姿が見えなくなるまで見送られるダライ・ラマ法王。(撮影:テンジン・ジグメ)
ダライ・ラマ法王、環境シンポジウムで語られる
地球環境の未来について考える「次世代のための環境シンポジウム」が東京都内で開かれ、ダライ・ラマ法王は、村上和雄・筑波大名誉教授ら3人の科学者と環境について討論された。遺伝子工学の第一人者である村上名誉教授は、「世界の科学者がいくら集まっても、大腸菌ひとつさえ作りだせません」と自然と生命の奥深さを説明した。(撮影:テンジン・ジグメ)
「ひとりの人間は60兆個の細胞を持っています。天文学的な数の細胞が、臓器になり働いています。細胞にはお互いを支え、助ける仕組みが組み込まれているのです。細胞は見えますが、お互いを支える愛や思いやりといった心は目に見えない。本当に大切なものは見ることができないのかも知れません」(撮影:テンジン・ジグメ)
会場を満員に埋めた1100人の聴衆は熱心に聴き入った。ダライ・ラマ法王は「自国だけのことよりも地球環境全体を考えなければなりません」と広い視野を持つことの重要性に触れられ、「人間は本来、ネガティブなものを持っているからこそ、良い行いをして心の中をポジティブなもので満たしていくのです。世界を破壊するのではなく、生命の環境を創造することが必要です」と話された。(撮影:テンジン・ジグメ)
シンポジウムの最後に、パネリストの新川眞氏(国際生態学センターコンサルタント)にカタを贈るダライ・ラマ法王。新川氏の福々しい頰を触り、いたずらっ子のような表情をされた。(撮影:テンジン・ジグメ)
ダライ・ラマ法王、国会議員と会見
ダライ・ラマ法王は2015年4月6日、長尾敬衆院議員(自民)ら国会議員10人と会見された。法王は「多くの中国人が今、世界へ出て、自国との違いを感じているのではないでしょうか。何が真実かを知った世代が、新しい社会を作ることに期待したい」と述べられた。(撮影:テンジン・ジグメ)