インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ
ダライ・ラマ法王は、皇太子徳仁親王殿下が第126代天皇に即位されて、「令和」の時代が幕開けしたことを祝し、祝辞を送られた。そのなかで、法王は次のように述べられた。
「陛下が、御父上の上皇陛下がなされてきたように国民に寄り添いながら、国の象徴としての責務を果たすと決意されたことを、私は心から讃えています」
「私は、日本の人々の再起の力と、日本が第二次世界大戦の灰燼から復興を果たしたことに対する深い尊敬の念を抱いてきました。近年においても、日本は未曾有の自然災害に見舞われながらも、勤勉さと強い精神力によって苦難を乗り越えてきました。このことは、2011年の大地震による津波の被災地を訪れた際に、被災された方々にお会いして、亡くなられた方々のために共に祈りを捧げるなかで、私が自身の眼で拝見したことでもあります」
「およそ50年間にわたり、私は定期的に日本を訪問させていただきましたが、その間、さまざまな地位や職業、立場にある方々が、人間の基本的価値として思いやりや、異なる宗教間の調和を育むための私の取り組みに強い関心を示してくださったことに深く感謝しています」
法王は最後に、令和の御代が実り多きものとなり、国民がより幸せに暮らせるよう、そしてより平和で思いやりのある世界となるよう祈りを捧げられた。