ダライ・ラマ法王14世日本公式サイト https://www.dalailamajapanese.com/ en-us ローマ教皇レオ14世の訴えへの支持表明 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260331 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260331 教皇レオ14世が「聖週間」の始まりを告げる「受難の主日(枝の主日)」のミサで述べられた、平和への力強い訴えに私は心からの支持を表明します。武器を捨て、暴力を放棄するようにと求める教皇の呼びかけは、すべての主要な宗教が説いている本質そのものであり、私の心に深く響きました。

実際に、キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教、または世界のすべての偉大な精神的伝統が伝えているメッセージは基本的に同じであり、いずれもが「愛・慈悲・寛容・自己規律」を説いています。これらの伝統の教義に「暴力」が入り込む余地はありません。暴力は更なる暴力を生むだけで、永続する平和の礎には決してなり得ないことを歴史が再三再四示してきました。

中東でみられる紛争、ロシアとウクライナの戦争を含む、あらゆる衝突への永続的な解決は、最も深いレベルにおいて、私たち人間は皆兄弟姉妹であるという理解に基づき、対話と外交、相互尊重に根ざして模索されなければなりません。

暴力と紛争が一日も早く終息することを切に求め、祈りを捧げます。

ダライ・ラマ
2026年3月31日

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新カンタベリー大主教を祝福 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260326 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260326 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

ダライ・ラマ法王は、カンタベリー大主教に就任したサラ・マラーリー師に書簡を送り、次のように祝意を述べられた。

「今日の世界は多くの深刻な課題に直面しており、今こそ根本的な人間的価値が試されている時です。私たちは宗教指導者として、この人間的価値を再確認し、より多くの人々に広めていくという特別な責任を担っていると考えます。世界のすべての主要な宗教は、慈悲、寛容、自己規律、そして知足を説き、それらを育むための実践的な方法論を説いています。これらは、すべての人類と有意義に分かち合えるよき資質です」

「貴女が英国国教会において初の女性指導者となることを知り、大変嬉しく思います。女性は他者の幸福、特に思いやりに関してより敏感であることを示す科学的証拠が揃ってきており、指導的立場に就く女性が増える世界はより理解に満ちた平和な世界になると、私は心から確信しています。貴女のご就任は希望の光です」

法王は祈りと祝福の言葉をもって書簡を締め括られた。

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チベット人グループによる長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260325 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260325 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要の一環として、ツクラカンとその前庭は花々で美しく飾られた。この法要には、約4,000人が参列した。

長寿祈願法要に出席するため、ツクラカンへ向かわれるダライ・ラマ法王。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が公邸の門に到着されると、3つの祈願法要主催グループ、すなわち中央チベット出身者で構成されたウ・ツァン・チョルカ(U-Tsang Cholkha)、カム地方ザチュカ地域出身者のドカム・ザチュカ協会(Dokham Zachuka Association)、キロン出身者のキロン福祉協会(Kyidong Welfare Association)の代表者たちが前に進み出て法王を出迎えた。ホルンを奏で、香炉を揺らす僧侶たちに先導され、法王はツクラカンへと進まれた。ツクラカンの中庭では、踊り手たちが歌い、舞い、祝意を表した。

本日の法要は、如意輪白ターラー尊に基づき、リン・リンポチェによって執り行われた。リンポチェの右側にはナムギャル僧院の僧院長が、左側にはトゥルシク・リンポチェとナムギャル僧院の金剛阿闍梨が着座した。法座左側の来賓席には、ガンデン僧院ジャンツェ学堂の元僧院長およびギュトゥ僧院の元僧院長らが列席していた。

複雑な観想の説明の合間に、次の偈頌が繰り返し唱えられた。


  • われらが栄えある尊きラマの御寿命が百劫のあいだ長らえんことを
  • どうか不滅の成就を授け給わんことを


続いて、過去の導師たちに対し、法王の長寿を願う祈りが捧げられた。

リン・リンポチェが前に進み出て、法王に長寿の矢を捧げると、法王はそれを受け取り、四方に向けて穏やかに掲げられた。長寿尊である無量寿仏が招請され、儀式を行うラマたちと法王を結ぶ紐が配られるとともに、色とりどりの光のとばりが観想された。

長寿祈願法要において、ダライ・ラマ法王に長寿の矢を捧げるリン・リンポチェ。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が教えと有情のために、百劫にわたりご健在であるよう請願する曼荼羅供養の読誦を、経頭が先導した。この請願を重ねて強調する形で、リン・リンポチェは「私たちが功徳と智慧を積み続けられるよう、どうか百劫にわたりご長寿であられますように」と祈願し、自らも曼荼羅を捧げ、続いて仏陀の身・口・意を象徴するターラー尊の仏像、経典、仏塔を献じた。次に、五族の仏陀の象徴、長寿の酒、長寿の丸薬、転輪聖王の七宝、八吉祥、八吉祥財が捧げられた。

法王のお二人の家庭教師が記された法王の長寿祈願文が唱えられている間、本日の法要の主催グループの代表者たちが順に法座へ進み、法王より加持を授かった。

ウ・ツァン・チョルカは、「世界の帰依処賞(ワールド・リフュージ・アワード)」と称する象徴的な記念品を法王に献呈し、代表者の一人がその象徴的意味について次のように述べた。

「この記念品は精緻なブロンズで鋳造され、その円形の意匠は、愛、思いやり、そして正義に基づく法王の普遍的な活動を象徴し、世界を照らす輝かしい光として表現されています。中央に配されたポタラ宮は、チベット民族の長く輝かしい歴史を示すとともに、現世ならびに来世において、法王がチベットの人々にとって至高の帰依処であられることを象徴しています。また、法王の持ち味である思いやりに満ちた微笑みは、法王のポタラ宮への速やかな吉祥なる御帰還と、世界中に愛と思いやりの種が蒔かれることを願うチベットの人々の切なる思いを表しています」

「そして後光のように放たれる光は、すべてに遍満する法王の慈悲を照らし出し、世界全体を平和と安寧の道へと導いていることを表しています。また、三つの雲は法王の三つの使命を象徴し、空から花が降り注ぐように世界に加持を散じ、尽きることのない愛と思いやりの雨をすべての有情に注ぎ続けるさまを表しています」

「世界の帰依処賞」と称する象徴的な記念品をダライ・ラマ法王に献呈する中央チベット出身者協会。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「裏面に配された世界地図は、法王の普遍的責任の理念、人類はひとつ、相互依存の見解、そして平和と非暴力を実践されてきたその歩みを象徴しています。チベットの地図は、チベットの人々が有する独自の宗教的・文化的アイデンティティを、損なうことなく守り抜こうとする法王の揺るぎない決意を表しています。また、法王の九十歳を記念するもの、ならびに “愛と思いやりの年” を表すこれらのシンボルは、思いやりの価値を世界に高めてこられた法王の外・内・秘密にわたる広範なご活動への敬意を表するものです」

「この周りを取り囲む連なる山々の意匠は、チベットの宗教・政治・文化を守り抜いてこられた法王の比類なき慈愛を想起させるものです。また、これを支える二頭の雪獅子は、チベットの宗教・政治・文化を守り継がれてきた法王の無二の遺産に対するチベットの人々全体の深い敬慕と尊崇の念を象徴しています」

「そして台座には、法王がこの地上の生きとし生けるものすべてにとって比類なき帰依処であり守護者であることを謳う、チベット語および英語の銘文が刻まれています。中央に配された二重の吉祥紐は中央チベットの象徴であり、宗教と政治の合一を表しています。裏面に刻まれた六字真言 “オーム・マニ・ペーメ・フーム” は、チベットの人々が抱く固有の信仰の輝きを示しています。法王が、永く揺るぎなくご健在であられますように」

ドカム・ザチュカ協会もまた、法王に特別な記念品を献呈し、その代表者の一人が添えられた証言を朗読し、チベットの人々が再び一つになれることを願う気持ちを表明した。同協会の人々は、蓮華と如意宝珠を持つ蓮華手観音菩薩(パドマパーニ)である法王に従って歩むことを誓い、いつの日か再びラサにおいて相まみえることができるようにとの希望を改めて表明した。

ダライ・ラマ法王に特別な記念品を献呈するドカム・ザチュカ協会。2026年3月25日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が長寿の請願を受け入れてくださったことへの感謝の印として、曼荼羅供養と仏陀の身・口・意を象徴する供物が捧げられた。

本日の法要は、『真実の言葉』を含む吉祥なる祈願文の読誦をもって締めくくられた。法王は、ホルンを奏で香炉を携えた僧侶たち、ならびに本日の主催者代表が再び先導する中、ツクラカンを後にされた。エレベーターへ向かわれる途中、法王に手招きされて駆け寄った幼い男の子との心温まるひとときがあった。法王に頭を優しく撫でられると、男の子は手を振って、すぐさま合掌して礼拝し、その様子に法王も楽しげに微笑まれた。法王は、左へ右へと集まる人々に終始笑顔で応えながら公邸へと戻られた。

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全インド・チベット問題支援コア・グループによる長寿祈願 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260311 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260311 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ダライ・ラマ法王は、90歳の誕生日を祝う行事の一環として、全インド・チベット問題支援コア・グループ(All India Tibet Support Groups)が主催する法王の長寿祈願法要に出席された。法王は公邸の門にてチベット支援コア・グループ代表による出迎えを受け、その後、ツクラカンの中庭に設置された法座へと進まれた。

ツクラカンの中庭で行われた長寿祈願法要にてチューの儀式を行うアルナーチャル・プラデーシュ州の在家修行者グループ。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

まず最初に、アルナーチャル・プラデーシュ州のルーパとカラクタンから来た在家修行者グループが、チューに関連した儀式を行い、その締めくくりに法王の長寿を祈願する偈頌を唱えた。


  • 雪山に周りを囲まれたこの浄土には
  • すべての利益と幸福のすべてが生じる源である
  • 観自在菩薩の化身テンジン・ギャツォ法王がおられる
  • 法王の御足の蓮華が何百刧もの間健やかにとどまられますように


会場では、加持されたお茶と甘いごはんが振る舞われた。

ナムギャル僧院の僧侶たちが偈頌を唱える中、コア・グループの代表者とチベット支援団体幹部の2名が、曼荼羅と仏陀の身口意の象徴を法王に捧げた。

法王に供物を捧げる全インド・チベット問題支援コア・グループ議長。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

つづいて、法王の二人の師によってつくられたダライ・ラマ法王の広範な長寿祈願文『不滅の歌』が、まずカイラッシュ・チャンドラ・バウドー氏の先導によりヒンディー語で、続いてチベット語で唱えられた。その後、チベットおよびインドの国旗が法王に献上された。コア・グループの役員たちは法王に敬意を表して、カタと呼ばれる白い絹のスカーフを捧げた。

全インド・チベット問題支援コア・グループの全国幹事、RK・キルメイ氏が参加者に向けて挨拶を述べ、コア・グループのメンバーたちにとって法王が長年にわたっていかに大きな精神的支柱であったかを語った。同氏および全インド・チベット支援グループの役員たちは、今回の長寿祈願法要の記念誌を制作すると発表した。続いて、法王に「カルナー・ラトナ(慈悲の宝珠)」が贈呈された。これは黄金の菩提樹の葉で、一方の面には法輪が、もう一方の面には説法印を結んだ手がかたどられている。その台座に刻まれた言葉を司会者が読み上げた。

長寿法要にて全インド・チベット問題支援コア・グループから贈呈されたカルナー・ラトナを手にするダライ・ラマ・法王。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「カルナー・ラトナは、世界平和、慈悲、そしてインドの古代精神的遺産の振興に生涯を捧げてこられたことへの感謝の意を込めて、全インドのチベット支援グループより、ダライ・ラマ法王14世テンジン・ギャツォ師に捧げられるものです。私たちは、法王の四つの崇高な使命の追求と、チベットの自由回復に向けた取り組みに対し、揺るぎない支持を改めてここに誓います」

アルナーチャル・プラデーシュ州から来た女性グループが、同州の6つの主要部族の民族伝統、衣装などを披露するパフォーマンスの一環として、歌と踊りを披露した。続いて、タミル・ナードゥ州から来たアーティストたちが、カーリー女神に捧げる古典舞踊を披露し、物語を表現するという南インドの舞踊形式が見事に演じられた。

古典舞踊を披露するタミル・ナードゥ州のアーティストたち。2026年3月11日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

その後、400名を超える全インド・チベット支援グループのメンバーが法王の御前を順に通りながら敬意を表した。その間、ナムギャル僧院の僧侶たちは「真実の言葉」を繰り返し唱え続けた。

ダラムサラのインド・チベット友好協会会長、アジット・ネーリア氏が謝辞を述べて会を締めくくった。法王は法座を降りられ、ゴルフカートに乗られると、集まった善男善女に微笑んで手を振りながら、ゆっくりと公邸へと戻られた。

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元政治囚とラサ少年協会による長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260223 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260223 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

今朝、ツクラカンに約4,000の人々が集まり、ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要が執り行われた。この祈願法要は、現在世界15か国に在住するチベット人の元政治囚らと、1960年代後半にスイスで設立された福祉団体であるラサ少年協会(Lhasa Boys’ Association)のメンバーによって発願、主催されたものである。

チベット人の元政治囚とラサ少年協会による法王への長寿祈願法要に出席するため、ツクラカンに到着されたダライ・ラマ法王。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ダライ・ラマ法王を主催グループの代表者たちが法王公邸の門で出迎えると、僧侶たちがホルンを吹き鳴らし、香炉を揺らして法王を先導した。法王は満面の笑みを浮かべ、通路の両側に並ぶ人々に手を振りながら進まれた。

法要は、法王と向かい合って着座していたクンデリン・リンポチェによって執り行われた。リンポチェの右側には、ナムギャル僧院の新僧院長であるゲシェ・ロサン・サムテン師が座し、その右隣にはケウツァン・リンポチェが着座していた。クンデリン・リンポチェの左側には、ナムギャル僧院の金剛阿闍梨であり、同僧院の前規律長であるウーセル・リンポチェが座していた。

本日の祈願は、長寿を授け、あらゆる有情を守るとされる白ターラー尊に焦点が当てられた。白ターラー尊に、「どうか眷属けんぞくとともにこの場においでください。今こそ、有情を救うという誓願を成就する時です」という請願が捧げられた。観想されたターラー尊が灌頂され、その頭上に阿弥陀仏が発現した。供養として、沐浴の水、花、音楽、傘蓋、勝幢しょうどう(勝利の旗)をはじめとする広大な供物の海が観想され、ターラー尊が、輪のように連なっていると観想された。

ダライ・ラマ法王の長寿祈願法要を執り行うクンデリン・リンポチェ。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

一連のラマおよび尊格に対して祈願が捧げられ、それぞれの偈頌は以下の請願によって結ばれていた。


  • われらが栄えある尊きラマの御寿命が百劫のあいだ長らえんことを
  • どうか不滅の成就を授け給わんことを


クンデリン・リンポチェは法座に近づき、長寿の矢を法王に捧げると、法王はこれを受け取り、高く掲げて示された。長寿尊である無量寿仏が招請された。法王は、儀式を先導するそれぞれのラマへと伸びる紐が結ばれた金剛杵を胸の前で持たれていた。儀軌では、ラマのお身体が黄色、赤、青、緑、茶などのさまざまな色の光で満たされ、それらの光が毛孔から放射されて光のとばりを形成するさまが述べられ、ターラー尊の真言が輪のように連なっていると観想して唱えられた。

ダライ・ラマ法王に長寿の矢を捧げるクンデリン・リンポチェ。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

ツォク供養(ガナプージャー)が行われ、法王はその供物の一部を受け取って召し上がった。続いて、経頭が五穀によるマンダラを作り、クンデリン・リンポチェがこれを奉げて法王の長寿を祈願し、仏陀の身・口・意を象徴する仏像・経典・仏塔を献じた。次に、リンポチェは長寿の水瓶を捧げ、法王はそこから一滴の甘露を口にされた。続いて、五族の仏陀の象徴、長寿の甘露、長寿の丸薬、仏法の威光を示す転輪聖王の七宝、功徳の繁栄を示す八吉祥、無明の克服を象徴する八吉祥財を献じられた。

仏像や無量寿経、僧衣などの供物を携えた参列者の行列がツクラカンを進み、順に法王から加持された結び目のある赤い布のお守りを授かった。続いて、ジャムヤン・ケンツェ・チューキ・ロドゥ師による『不滅の甘露の旋律 ― 最勝なる勝利者であり、全智なる方 ― ダライ・ラマ法王14世の長寿祈願文』が読誦された。行列の最後尾には、白いチュバ(チベットの民族衣装)を着た非常に高齢の白髪の男性が続いており、法王は感謝の意を表し、その頭に温かく手を置かれた。

ダライ・ラマ法王の前に供物を携えて進む人々。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

経頭は、法王が百劫にわたる長寿の請願を受け入れてくださったことへの感謝を込めて、もう一つのマンダラを法王に捧げた。主催グループを代表する男女が、仏陀の身・口・意を象徴する供物を奉げ、観音菩薩であるテンジン・ギャツォ法王がすべての幸福の源であることを思い起こさせた。

ナムギャル僧院の僧侶が、法王へ礼拝し、法王が担われる四つの主な使命を確認する声明文を読み上げた。同時に、チベットの元政治囚の代表者たちが、法王の九十歳を記念する品と、法王の生涯において重要な人物である法王の家庭教師たち、マハトマ・ガンジー、ジャワハルラール・ネルー、マザー・テレサ、ネルソン・マンデラ、その他多くの人々に囲まれた法王を描いた絵を献呈した。声明文は、法王が慈悲の導師であり、チベット仏教のあらゆる伝統を保持する方であるとし、法王が常に唱え導いている祈願についても言及した。

ダライ・ラマ法王に敬意を表す声明文を読み上げるナムギャル僧院の僧侶。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)


  • この虚空が存在する限り
  • 有情が存在する限り
  • 私も存在し続けて
  • 有情の苦しみを取り除くことが出来ますように


声明文は次の言葉で締めくくられた。
「チベット人の元政治犯がこの機会に捧げたこの記念品と顕彰をどうかお受け取りください」

続いて、チベットで逮捕され処罰された「歌う尼僧」の一人であるンガワン・サンドル氏がスピーチをした。

「法王猊下は大変な困難を経て故郷を離れられましたが、慈悲の心によって、すべての有情、とりわけチベットの人々を見守っておられます。猊下こそが、チベット全土の人々の唯一の希望なのです」

「中国共産党の破壊的な力は、チベットに甚大な苦難をもたらし、人々は昼夜を問わず涙を流して苦しんでいます。私たちは文化と言語を失うという深刻な危機に瀕しています。この問題に注意を向けてもらうため、チベットの人々は焼身自殺という窮余の策に訴えてきました。私たちにはもはや故郷において自由はなく、故郷から逃れざるを得ませんでした。雪国の主であられる猊下が、いつか再び故郷へお戻りになられることをお祈りいたします」

長寿祈願法要でスピーチをするンガワン・サンドル氏。2026年2月23日、インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「中国共産党はチベット語の教育を許可していません。教師たちはできる限り秘密裏に教育を続けていますが、それは彼ら自身を大きな危険に冒してのことです。さらに、チベットの子どもたちに捏造された歴史を教えるよう命じられた中国当局者さえいます。例えば、観光客に対して “ポタラ宮は中国の王女への贈り物として建てられた” などと説明しています」

「政府機関で働く人々は寺院への参拝を含め、宗教的な行為を禁じられています。すべてのチベット人は法王様に帰依していますが、子どもたちは親に逆らうよう強いられています。規則や規制によってチベット人の行動は制限されています。猊下と同じテンジンという名の子どもは試験を受けることさえできないのです。今起こっていることすべてを説明するには時間が足りません。猊下のお声を聞くだけで、私たちの目に涙が溢れます。猊下のように伝統的な智慧と現代科学を融合させ、慈悲の心を育むことを奨励された方は他にいません。私たちは今も、そしてこれからも、猊下の弟子でありたいと願っております」

儀式は、ディルゴ・キェンツェ・リンポチェの求めに応じて法王自らが作られた長寿祈願の偈頌、さらに『仏教繁栄のための祈願文』、『真実の言葉』、そして祈願王とされる『普賢菩薩行願讃』の偈頌の読誦によって締めくくられた。

法王は、ツクラカンからリフトの場所まで歩き、その後、ゴルフカートに乗ってツクラカンの中庭を進まれた。その間、法王は終始微笑みをたたえ、通路の両側に並ぶ参列者や加持を願う人々に挨拶をされた。

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高市首相を祝福 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260209 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260209 インド、ニューデリー

ダライ・ラマ法王は日本の衆議院選での結果を受け、高市早苗首相に書簡を送り、心からの祝意を伝えられた。

「日本の国民の皆さんが、高市首相の確かな指導力に信頼を寄せていたことを知り、大変心強く思います。世界が多くの複雑な困難に直面している今こそ、慈悲の心と他者の幸福を真摯に思いやる精神に基づいたリーダーシップが何よりも重要です。多くの人々にとって、より人道的で、協調的かつ平和な国際社会を育むための励みとなることを願ってやみません」

「日本の皆さんの期待に応えてその責務を全うされる中で、より慈しみ深い平和な世界の創出が果たされますよう、心より祈願しています」

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「エプスタイン文書」に関しての声明 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260208 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260208 「エプスタイン文書」に関する最近のマスコミ報道やソーシャルメディア上の投稿の一部には、ダライ・ラマ法王とジェフリー・エプスタイン氏を結びつけようとするものがありますが、ダライ・ラマ法王がジェフリー・エプスタイン氏と面会したことは一度もなく、また、法王の代理人によるいかなる面会や接触も、法王が許可されたことは一切ありません。

2026年2月8日

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ダライ・ラマ法王、「普遍的責任」と「慈悲」の精神が称えられグラミー賞を受賞 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260202 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260202 ダライ・ラマ法王の「Meditations: The Reflections of His Holiness the Dalai Lama(メディテーションズ ダライ・ラマ法王の考察)」が、グラミー賞最優秀オーディオブック、ナレーション、ストーリーテリング・レコーディング賞を受賞した。
受賞の知らせに、ダライ・ラマ法王は次の通り述べられた。

「このような賞をいただき、心からの感謝と謙虚な気持ちを持って受け止めています。私はこの賞を、個人としての栄誉とは考えていません。むしろ、私たちすべての人類が担っている “普遍的責任” への理解が広がった証として受け取っています。世界の平和、思いやりの心、環境への配慮、そして人類はひとつであるという認識こそが、地球上に生きる80億すべての人々の幸福に欠かせないものです。このたびのグラミーでの評価が、そうしたメッセージをより多くの人に届ける一助となるならば、これほどありがたいことはありません」

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ガンデン僧院での長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260221 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260221 インド、カルナータカ州ムンゴット

今朝、ダライ・ラマ法王はデプン僧院を出発し、車での短い移動でガンデン僧院へと向かわれた。法王が最初に立ち寄られたのはチャンツェ学堂であった。ここで法王は、新建された教室棟、そこに祀られるツォンカパ大師と法王の像、新築の図書館に落慶法要をするよう要請されていた。

ガンデン僧院チャンツェ学堂で、新しい教室棟と図書館に関する銘板を加持されるダライ・ラマ法王。2026年1月21日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が輝くような微笑みを浮かべて到着されると、法螺貝が吹き鳴らされ、ガンデン座主が法王をお迎えした。法王は吉祥なる開会の儀式としてバターランプに火を灯された。マンダラと仏陀の身口意の象徴が法王に捧げられ、供物を手にした施主たちの列が進み出て、法王に供養した。会場では、お茶と甘いご飯がふるまわれた。

法王の法座は二体の像と向き合うように置かれ、法座と像の間に張られた紐によって、法王と像がつながれた状態になっていた。法王が落慶の祈願を唱え終えると、法王の前に真鍮の銘板が披露された。そこには建物の建設目的と法王がここで落慶法要をなされたことがチベット語と英語で記されており、法王はそれを加持された。

次に、スリランカの高僧が二棟の新築建物の間に植える菩提樹の苗木を法王の御前に捧げ、法王はそれも加持された。

次に法王は、新しく建築された歴代ガンデン座主を祀る金霊塔殿へと向かわれ、落慶の加持をされた。

その後、法王が隣接するガンデン僧院大集会堂(ラチ堂)に到着されると、道に花びらが蒔かれていた。法王は吉祥をもたらすと言われる伝統舞踊のタシ・ショルパや、チベットの様々な地域を代表する踊り手たちの歓迎を受けた。法王がベランダから雪獅子の獅子舞に向かって冗談を言われると、踊り手たちは喜びで身をくねらせて応えた。法王は、ここでもう一つのバターランプに火を灯されてから、金色の大きな儀式用傘を差しかけられつつ、ガンデン座主、チャンツェ法主、シャルツェ法主、ムンゴットチベット人居住区の代表、ガンデン僧院の規律師の案内で、ガンデン僧院ラチ堂の法座へと進まれた。

ガンデン僧院ラチ堂での法王の長寿祈願法要にて、法王のご到着を見守る雪獅子の獅子舞の踊り手たち。2026年1月21日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が着席されると、ガンデン座主がカタと呼ばれる絹布を法王に捧げ、そのまま法王と対面する位置に置かれた自身の席に着かれた。ガンデン座主は、シャルツェ法主、シャルツェ学堂長、チャンツェ学堂長と共に今日の法要の主宰であり、ここ数日間にわたり長寿法要の準備「ツェドゥプ」を主導してこられた。今日の法要の儀軌『不死の甘露の優れた瓶』はジェ・ツェジンマとして知られる長寿の本尊・無量寿仏としてのツォンカパ大師を本尊とし、ツォンカパ大師を不死の甘露の入った瓶を手に持つ無量寿仏のお姿で観想する。その際、ツォンカパ大師の礼賛偈であるミクツェマの三偈頌目を「非時の死を打ち破る無量寿仏」に替えて唱える。

この儀軌は、法王の筆頭家庭教師でシャルツェ法主であったヨンジン・リン・トゥルク・ロサン・ルントク・テンジン・ティンレー師が、デプン僧院ゴマン学堂の偉大な師、グンル・トゥルク・カンギュル・ラマ・テンパ・チューペル師の要請で作成したものである。

儀軌は、上師ラマである法王がツォンカパ大師のお姿で現れ、微笑み、色白で、黄色い僧衣とパンディタ帽を纏っていらっしゃる、と観想することから始まった。上師は右手に青蓮華の花の茎を持ち、その上には智慧の剣が立っている。左手は不死の甘露に満ちた瓶と、如意樹の枝を持ち、その上には経典が置かれている。上師は眩しく光り輝き、上師の御身体の上に出現した数々の仏国土を明るく照らしている。上師の頭頂、喉、胸の三処は、それぞれ白いオーム、赤いアー、青いフームの種字で飾られている。

このお姿に向かって「勝者仏陀を礼賛します。何劫にもわたる慈悲の修行をなし、祈願を成就なされた方々よ。どうか今日、一切衆生のために仏の御事業をお示しください。衆生救済のため、あらゆる神変を成してください」という礼賛と勧請の偈頌を唱えたあと、智慧薩埵が上師に溶け込む観想をした。その後、上師に漱口水をはじめとする八供養を捧げる観想と、「七支分の祈り」が唱えられた。

最後にツォク供養が捧げられ、法王がそれを味わわれた。ここで、法要の金剛阿闍梨(導師)であるガンデン座主、シャルパ法主、ガンデン僧院のシャルツェ学堂とチャンツェ学堂の現学堂長と元学堂長、ニンマ派僧院の僧院長、ガンデン僧院事務長、施主たちが進み出て法王の加持を受けた。ガンデン座主が経文を唱えながら長寿の矢を捧げると、法王はそれを受け取られた。会衆にツォク供養が配られる間、法座の近くに座していた高僧方は、カラフルな紐で繋がれた小さな金剛を胸の前にかざして法王の長寿祈願を唱えていた。

長寿祈願法要にて、ダライ・ラマ法王に供養を捧げるガンデン座主。2026年1月21日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

ガンデン座主、ガンデン僧院シェルツェ学堂長、チャンツェ学堂長、チベット人居住区の代表が、マンダラと仏陀の身口意の象徴を捧げ、法王に対して明確に長寿の請願をした。さらに、不死の甘露で満たされた瓶、長寿の酒、長寿の丸薬、僧衣、座布団、托鉢の鉢、錫杖、五智如来の象徴、七つの王者の象徴、八吉祥の象徴、八吉祥の供物が捧げられた。

一切仏の化身である上師たる法王に供養を捧げる観想をし、どうかこの世に長く留まり、一切衆生にツォンカパ大師の教えを説いてください、と祈願をした。さらに上師の心には、聖者の七宝があると観想した。

供物を手にした人々の長い列が僧院の中を進む中、法王の長寿を祈願するマントラ「オーム・アー・グル・ヴァジュラダラ・バッタラカ・マンジュシリー・ヴァギンドラ・スマティ・ジュニャーナ・シャーサナ・ダラ・サムドラ・シュリー・バドラ・サルヴァ・シッディ・フーム・フーム」が唱えられた。

居住区代表のリンチェン・ワンモ女史が、観音の化身である法王への請願文を読み上げた。「ここにいる私たちは、法王への揺るぎない信仰を持っています。法王は、仏法とチベットの人々にとって重要な時期に90歳を迎えられました。法王はこれまで、私たちを導くために懸命に働いてこられました。そして、ドグリン・チベット人居住地に住む私たちは、法王への一心な帰依のあらわれと、90歳のお祝いとして、金銀の法輪を捧げます。法王の生命に関するすべての障害が取り除かれますように。法王の生命が揺らぐことも、妨げられることもありませんように」

長寿法要にて、法王に法輪を捧げるドグリン・チベット人居住地の代表者たち。2026年1月21日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王が請願を聞き入れられると、感謝のマンダラが法王に捧げられた。

グンタン・テンペー・ドゥンメ作の『ツォンカパの教えの隆盛を願う祈願文』につづけて『無量寿仏への礼讃』『三宝に関連する吉祥の偈頌』『真実の言葉』が唱えられた。

法要が無事に終りを迎えると、法王は法座から立ち上がり、しっかりとした足取りで本堂を歩かれ、微笑みながら会衆に手を振られた。ガンデン座主が法王を見送られた。法王は本堂の扉の前でゴルフカートに乗り、待機していた自動車まで移動され、そこからデプン僧院ゴマン学堂への帰路に着かれた。

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ニューデリーのチベットハウスの弟子たちとの謁見 https://www.dalailamajapanese.com/news/20260116 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20260116 インド、カルナータカ州ムンゴット

昨日、ニューデリーのチベットハウス所長ゲシェ・ドルジェ・ダムドゥル師の弟子237名が、ダライ・ラマ法王との謁見に臨んだ。ゲシェ・ドルジェ・ダムドゥル師は、弟子たちについてその100名以上がインド出身でその他は世界各国の出身だと紹介し、ムンゴットには2026年1月8日から始まった10日間のリトリートに参加するために集まったと説明した。このリトリートは、デプン僧院ロセリン学堂科学瞑想センターでニューデリーのチベットハウスが主催する特別な洞察に焦点を当てたものである。

デプン僧院ゴマン学堂の問答場で、ダライ・ラマ法王に謁見するデリーのチベットハウス所長ゲシェ・ドルジェ・ダムドゥル師と10日間リトリートに参加した237名の弟子たち。2026年1月16日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王に謁見した後、弟子たちは、次のような偈頌で表されるような菩提心生起の短い儀式に参加した。


  • 私は三宝に帰依いたします
  • すべての罪をそれぞれ懺悔いたします
  • 有情のなした善行を随喜いたします
  • 仏陀の悟りを心に維持いたします

  • 仏陀・仏法・僧伽〔の三宝〕に
  • 悟りに至るまで私は帰依いたします
  • 自他の利益をよく成就するために
  • 菩提心を生起いたします

  • 最勝なる菩提心を生起したならば
  • 一切有情を私の客人として
  • 最勝なる菩薩行を喜んで実践いたします
  • 有情を利益するために仏陀となることができますように


続いて、釈迦牟尼仏を讃える次の偈頌とその真言を唱えた。


  • 巧みに慈悲より釈迦族に生まれ
  • 悪の勢力を打ち破って無敵となり
  • 雄大な黄金の山のようなお体を持たれた
  • 釈迦族の王、釈迦牟尼よ、私はあなたに敬礼いたします

  • オーム・ムニ・ムニ・マハームナイェー・ソーハー


その後、法王は集まった人々に向けて次のように語りかけた。

デプン僧院ゴマン学堂の問答場で、ニューデリーのチベットハウス所長ゲシェ・ドルジェ・ダムドゥル師が主催するリトリートに世界各地から参加した237名に向けて語りかけるダライ・ラマ法王。2026年1月16日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「仏教は雪国チベットの全土に広まりました。私はドメー(アムド)に生まれましたが、幼い頃から仏陀への一途な信仰心を持ち、ラサのチョウォ(釈迦牟尼像)にお目にかかりたいと強く願っていました。仏教教育の一環として、『量評釈』を熱心に学び、(1)対論者の主張を論駁する、(2)自説を主張する、(3)それに対する批判に反論する、という三つのプロセスに細心の注意を払いました」

「今日の世界には、様々な宗教的信仰体系、そのような信仰を持たない人々、そして宗教を批判する人々が存在します。『量評釈』に見られる分析ツールは、現代社会において非常に有用です。実際、仏教経典はただ盲目的に信仰に従うのではなく、検証と実験を重視しており、これは今日において非常に重要です。また、認識論と論理学に関するテキストに示された解釈も、私の思考を形成する上で非常に役立っています。対論者の主張を論駁して、自説を主張し、その自説に対する批判に反論するといった綿密な吟味のプロセスは、心の内に確信を育むのに役立ちます。真偽に関する私たちの論書に示された探究プロセスの本質的な目的は、心の平安をもたらすことです」

「北京を訪れて毛沢東に会った時、彼は私にとてもやさしく接してくれました。私は心の平穏が大切だと考えているので、そのことを彼に伝えようとし、彼もそれを喜んでくれたようでした」

「しかし最後に会った時には、宗教は毒だと毛沢東は言ったのです。私は黙っていましたが、心の中では “実は彼らのように共産主義こそ究極のイデオロギーだと主張することこそが毒なのだ!” と思っていました」

「仏教経典は現実のありようを探求する際は合理的なアプローチを取るよう説いていますが、これは非常に貴重です。私自身、自分の研究に分析を取り入れているため、現代の科学者と非常に良好な関係を築いてきました。これは科学者たちも評価している点です」

ゲシェ・ドルジェ・ダムドゥル師と、10日間のリトリートに参加した237名の師の弟子たちとの記念撮影に臨まれるダライ・ラマ法王。2026年1月16日、インド、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「インドに亡命して以来、私はこの国の様々な場所を訪れました。どこへ行っても、人々は私が仏教について語ることに関心を寄せてくれます。 私にとって最も重要なのは、心の平安を見つけることです。私は朝目覚めるとすぐに、どうすればすべての衆生に利益をもたらすことができるかを思い巡らします。そうすることで、心の平安、つまり心の静けさが得られるのです。ありがとうございました。」

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ダライ・ラマ法王のデプン僧院座主就任式と長寿祈願法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20251224 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20251224 インド、カルナータカ州ムンゴット

今朝、ダライ・ラマ法王は、デプン僧院座主就任式および、デプン僧院とラトゥー僧院が主催する法王の長寿祈願法要に臨席されるため、デプン僧院大集会堂(ラチ堂)へ向かわれた。ご滞在中のデプン僧院ゴマン学堂から大集会堂までの道のりをゆっくりと車で移動され、沿道に並んで法王を歓迎する数百人の人々に向かって微笑みながら手を振られた。法王の到着を告げるチベットホルンが鳴り響く中、大集会堂では僧侶たちがツォンカパ大師への礼讃偈である『ミクツェマ』を詠唱していた。学僧帽(パンディタ帽子)を被られた法王は、大集会堂の中央の通路を歩みながら、通路の両側に座した僧侶たちに微笑み手を振られた。ゲルク派管長であるガンデン・ティパ(ガンデン座主)が前に進み出て法王に歓迎の意を表し、法王は法座に着かれた。

ダライ・ラマ法王のデプン僧院座主就任式および、デプン僧院とラトゥー僧院が主催する法王の長寿祈願法要に臨席するため、デプン僧院大集会堂に到着された法王。2025年12月24日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

ダライ・ラマ法王のデプン僧院座主就任式の冒頭、デプン僧院の創設者にして同僧院の最初の座主を讃える『ジャムヤン・チュージェ・タシ・パルデンへの礼讃偈』が唱えられる中、デプン僧院の現職の座主であるトクデン・リンポチェは、法王にマンダラと仏陀の身・口・意の象徴を捧げた。

次に、ツォンカパ大師の二大弟子のひとりであるケートゥプ・ジェが記された『梵天の声(パルデン・ユンテン)』として知られる詩的な祈願文が誦経された。この祈願文は、ツォンカパ大師が遷化され、ギャルツァプ・ジェがガンデン僧院の法座に着いた際、ギャルツァプ・ジェの博学な弟子たちの請願によって作られたものである。その後、デプン僧院座主が、デプン僧院全体のコミュニティからの感謝の印として、ジャムヤン・チュージェの尊像を法王に献呈した。ラトゥー僧院からは、僧院長と2人の元僧院長が歩み出て、法王が90年にわたり利他的な活動を通じて世界に利益をもたらされたことを称賛して法輪を捧げた。

就任式でデプン僧院全体のコミュニティから献呈されたジャムヤン・チュージェの尊像。2025年12月24日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

お茶と儀式用の甘いご飯が配られた。
デプン僧院座主のトクデン・リンポチェは、法王がデプン僧院の座主であることを宣言するデプン僧院の決議に関する説明を以下のように読み上げた。トクデン・リンポチェはまず、ツォンカパ大師がガンデン僧院を創設された際に白い法螺貝を掘り出されたことを想起し、後に大師が、弟子のジャムヤン・チュージェ・タシ・パルデンにその法螺貝を授け、自らも僧院を創設するように要請されたことに言及した。それ以来ジャムヤン・チュージェの法座は歴代のデプン僧院長によって継承されてきた。

さらにトクデン・リンポチェは以下のように続けた。
「1959年にインドに亡命された法王は、勉学の拠点であるチベット僧院をインドの地に再建され、仏陀の教えの灯を再びともされました。デプン僧院が創設された当時、法王はジャムヤン・チュージェとしての生を送っていらしたことを言明されています」

就任式において、ダライ・ラマ法王がデプン僧院の座主であることを宣言する決議の書面を読み上げる、デプン僧院現職座主のトクデン・リンポチェ。2025年12月24日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「私たちは法王猊下に、ジャムヤン・チュージェの黄金の法座に法王が就いてくださるようにお願いしました。猊下が私たちの請願を受け入れてくださったことに感謝いたします。法王猊下のご長寿をお祈りし、私たちが悟りを開くまで、幾生にもわたって猊下が私たちをお見守りくださるようにお願いいたします」

就任式に続き、法王の長寿を祈願する儀式は、釈尊から仏法を護持するように命じられた尊者たちである十六羅漢への請願から始まった。儀式の前段階として行われるマンダラ供養がデプン僧院座主によって行われ、続いてガンデン座主、シャルパ法主、ボン教のメンリ・ティジン・リンポチェ、デプン僧院ゴマン学堂僧院長、同僧院ロセリン学堂僧院長、歴代のデプン僧院座主、ロセリン学堂とゴマン学堂の歴代僧院長、および数人の施主が法座に歩み寄って法王のお加持を受けた。

次に、悟りを開いた方々のお身体を洗い、水を拭き取り、衣服を献上する儀式が行われ、同時に仏法が栄え、仏法を護持する方たちが長寿であるように請願された。

右手に剣、左手に弓を持ったネチュン神託官が駆け足で堂内に入ってきて、法王にマンダラと仏陀の身・口・意の三つの象徴を捧げ、愛情のこもった挨拶をした。そして神託官は、大集会堂の奥にある、悟りを開いた方々と精神的指導者たちのタンカ(仏画)に礼拝し、デプン僧院座主にカタ(儀礼の絹のスカーフ)を捧げた後、法王に向き合って着席した。

長寿祈願法要でダライ・ラマ法王に向き合って着席するネチュン神託官。2025年12月24日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

神託官は年配の高僧たちを招き、多色の紐で結ばれた複数の金剛杵を、法王とその高僧たち、そして神託官自身が手に持つことで、法王の長寿を祈願する儀式を遂行した。ツォク供養の供物が捧げられ、法王は象徴としてその一部を口にされた。

教えが興隆するための祈願文、特にツォンカパ大師の伝統の繁栄を祈る祈願文が誦経され、続いてジャムヤン・ケンツェ・チューキ・ロドゥ師が記されたダライ・ラマ法王の長寿祈願文である『不滅の甘露の旋律』が唱えられる中、供物を携えた僧侶、尼僧、施主たちの行列が大集会堂を通り抜けて会場を巡った。

デプン僧院座主が法王への讃辞と、法王が長くこの世に留まってくださることを請願する正式な文書を読み上げた。マンダラと仏陀の身・口・意の象徴、長寿の甘露が入った水瓶、そして長寿の丸薬の山が捧げられ、法王は一滴の甘露と一粒の丸薬を召し上がった。続いて、八吉祥宝、転輪聖王の七宝、八吉祥財の象徴が載った各盆が法王に献呈された。

大集会堂の外に並んだ、供物を携えた僧侶、尼僧、施主たちの行列。2025年12月24日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

法王の2人の家庭教師が詠まれたダライ・ラマ法王の広範な長寿祈願文『不滅の歌』が誦経され、施主たちが法座に歩み寄り、法王が加持を授けられた。十六羅漢への請願が再び為された。

法要が終わりに近づき、法王が参列者の請願である、仏法と有情の利益のために長くこの世に留まることを受け入れてくださったことへの感謝を込め、ラトゥー僧院の僧院長と元僧院長2名が感謝のマンダラを捧げた。
最後に『無量寿仏への祈願文』、『普賢菩薩の祈願文』からの七支分、『普賢行願讃』、『真実の言葉』、そして数多の吉祥の偈頌が誦経された。

法王は、法座の前と周囲に座した高僧たちに挨拶され、大集会堂を後にされた。扉の外に出られた法王は、いつもそうされるように、ベランダの端まで進んで中庭に座っている数千の僧侶たちに挨拶された。その後、法王は滞在先のデプン僧院ゴマン学堂内の法王公邸へと戻られた。

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デプン僧院でのガンデン・ガチュー法要 https://www.dalailamajapanese.com/news/20251214 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20251214 インド、カルナータカ州ムンゴット

今日、ダライ・ラマ法王はゲルク派全体の要請を受けてツォンカパ大師の御遷化を偲ぶガンデン・ガチュー法要(兜率五供養)に参加された。この吉日にあたりゲルク派吉祥文化協会(Gelugpa Buddhist Cultural Society)は、法王がゲシェ・ラランパと呼ばれる仏教学位最高位を正式に授与されてから51周年であることを祝して、法王に記念賞を授与した。

デプン僧院で行われたガンデン・ガチュー法要で、ダライ・ラマ法王に伝統的な供物を捧げるガンデン座主ロブサン・ドルジェ師。2025年12月14日、インド・カルナタカ州ムンドゴッド(撮影:ザムリン・ノルブ / 法王庁)

法王が法座に着かれると、ガンデン座主がカタと呼ばれる祝福や敬意を表す儀式用の絹布を法王に捧げた。経頭がツォンカパ大師の礼賛偈『縁起讃』を唱え、法王にお茶と果物が法王に捧げられると、次にツァリ・ツォク供養と呼ばれる顕教の伝統のガナチャクラ供養が捧げられた。続いて、ガンデン座主、チャンツェ法主、シャルツェ法主が三十七の供養材を積み上げた曼荼羅を法王に捧げた。ここで、会場の聴衆にお茶と儀式用の甘いご飯が配られた。

続いてガンデン僧院シャルツェ学堂長チャンチュプ・サンゲ師がゲルク派全員を代表して、法王に授与された記念賞の主旨を読み上げた。法王が90歳を迎えられ、世界中の数百万人の信者たちがこのめでたく吉祥な節目に注目している。そのため、ゲルク派吉祥文化協会は特別行事を開催するよう要請されていた、とサンゲ師は述べた。

ダライ・ラマ法王が仏教学位の最高位ゲシェ・ラランパを正式に授与されてから51周年を祝う記念賞を捧げ持つゲルク派吉祥文化協会の代表者。2025年12月14日、インド・カルナタカ州ムンドゴッド(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

昨年7月の法王90歳の誕生日から今年の91歳の誕生日までは「慈悲の年」として記念の一年とされている。この慈悲の年は、法王が1959年にラサでゲシェ・ラランパを受験されてから66周年、1974年に正式にゲシェ・ラランパを授与されてから51周年、インドにゲルク派大学試験中央委員会(Central Board Examination of Gelugpa Universities)が設立されて50周年にあたる。そして今日、法王はガンデン・ガチューの大式典を主宰されている。この吉祥なる機会に、ラダン・チュトゥル・モンラム・チェンモ・トラスト(Lhadhan Chötrul Monlam Chenmo Trust)とゲルク派吉祥文化協会を代表してガンデン座主、チャンツェ法主、シャルツェ法主が、新たに制作された金銀製のラランパ・ゲシェ賞の記念の盾を、感謝と敬意をこめて法王に献上した。

続いて、ダライ・ラマ1世ゲンドゥン・ドゥプ作のツォンカパ大師の礼賛偈『東方の雪を頂く山々の歌』と現ダライ・ラマ法王の二人の家庭教師の作となる法王の長寿祈願『不滅の詩』が唱えられた。さらに『ツォンカパ大師の教えが興隆するための祈願文』、『真実の言葉』、ツォンカパ大師作の『菩提道次第祈願文』が唱えられた。

デプン僧院の問答場で行われたガンデン・ガチュー法要の様子。2025年12月14日、インド・カルナタカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

式典がつつがなく終わりを迎え、ミクツェマの偈頌が唱えられる中、ガンデン座主、チャンツェ法主、シャルツェ法主、ならびにデプン僧院ゴマン学堂長とロセリン学堂長が、香とカタを手に、敬意をこめて法王を自室までお連れした。

この式典には、ガンデン座主ロブサン・ドルジェ師、チャンツェ法主とシャルツェ法主、デプン僧院の現僧院長と二人の元僧院長、デプン僧院ゴマン学堂長とロセリン学堂長、クンデリン・リンポチェ、チャンキャ・リンポチェ、リン・リンポチェ、セラ僧院、ガンデン僧院シャルツェ学堂、チャンツェ学堂、ギュメ僧院、タシルンポ僧院、セギュ僧院、ナムギャル僧院、ラトゥ僧院、他にも多くの現僧院長と元僧院長が参列した。彼らの他にも、一万人を超える僧侶、地元の代表者、南インドにある5つのチベット人居住区からのチベット人、ブータンやヒマラヤ地域の信者が数多く参加した。

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カルナータカ州のデプン僧院ゴマン学堂にご到着 https://www.dalailamajapanese.com/news/20251212 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20251212 インド、カルナータカ州ムンゴット

昨日、ダライ・ラマ法王は道沿いに並ぶ大勢のチベット人と外国人に見送られてダラムサラを出発され、空港でも大勢の人々に見送られながらデリーへと向かわれた。今日は、デリーからカルナータカ州フブリへと飛び、亡命の地に再建されたデプン僧院へと赴かれた。

フブリ空港に到着されたダライ・ラマ法王を出迎えるデプン僧院ゴマン学堂長ジグメ・ギャツォ師。2025年12月12日、カルナータカ州フブリ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

フブリ空港に到着された法王は、デプン僧院ゴマン学堂長ゲシェ・ジグメ・ギャツォ師、モンラム・ギャツォ上級行政官、中央チベット政権南インド担当代表ジグメ・ツルティム氏らの出迎えを受けられた。さらに、地元行政の代表であるフブリ・ダールワード県のティヴィヤ・プラブ氏、フブリ・ダールワード都市警察のN.シャシクマール本部長とマハニング・ナンダガンヴィ副警察委員長からも歓迎の挨拶を受けた。空港の外では、各僧院の座主たちと、五つのチベット人居住区の行政官たちが法王を出迎えた。

法王がデプン僧院のあるムンゴットへ車を走らせる道沿いには、カタと呼ばれる白いスカーフ、花、線香などを手にした数千人の人々が列をなして法王を歓迎した。その中には僧院からやってきた大勢の僧侶や尼僧の姿もあった。道路や居住地は、旗、歓迎のポスター、仏教の聖句が記された装飾などが飾られていた。

デプン僧院ゴマン学堂へと向かう法王の車列を出迎えようと道沿いに並ぶ地元の人々。2025年12月12日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

デプン僧院ゴマン学堂に到着された法王は、第105代ガンデン僧院座主ロブサン・ドルジェ師をはじめ、ガンデン僧院のチャンツェ法主とシャルツェ法主の両師、現職のデプン僧院座主と二人の前座主、デプン僧院の新旧学堂長、他の様々な僧院や機関から集まった座主やトゥルクたちの出迎えを受けられた。他にも、クンデリン・リンポチェ、リン・リンポチェ、亡命第一世代のバクサ出身の高齢の僧侶らも出迎えに参列していた。こうした仏教界の要人に加え、ダールワード警察のグンジャン・アリヤ本部長、カルワル県のラクシュミー・プリヤ副知事、カルワール警察のディーパン・M・N本部長、カルワール県行政評議会責任者のディリーシュ・シャシ博士、シルシ行政区長のカヴィヤラニ氏、ムンゴット郡長シャンカール・ゴウディ氏、中央チベット政権・最高司法委員会のテンジン・ルントク前最高裁判事も法王を歓迎して列席した。

法王はデプン・ゴマン学堂前の問答場から集会場まで歩いて移動され、そこで法座に着かれた。続いて、ガンデン僧院座主、デプン僧院座主、デプン僧院ゴマン学堂長、ムンゴットのチベット人居住区管理官が、一人づつマンダラと仏陀の身口意の象徴を法王に献上した。その間、会場では法王の二人の家庭教師によるダライ・ラマ法王長寿祈願『不滅の詩』が唱えられていた。

デプン僧院でダライ・ラマ法王の到着を待たれるガンデン僧院座主。2025年12月12日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

参加者にお茶と儀式用の甘いご飯が配られると、法王は次のように簡潔に述べられた。
「チベット人居住地のあるこの地は、チベットの南西に位置します。今日ここに、僧侶の皆さんが喜びと心からの思いをもって集っています。これは何を意味するのでしょう?それは、ナーガールジュナ(龍樹)を始めとする偉大な聖賢たちの説いた清浄な教え、すなわち顕教と密教の広大かつ甚深なる教えが、今なお、私たちチベット人によって守られ継承されていることを示しているのです。チベットにおいて直面した多くの困難にもかかわらず、チベットの人々は自らの宗教と文化に対する強い信仰と献身を保ち続けてきたということです」

「重要なのは、私たちチベット人が、雪国チベットの教えに強い責任感を持っているという点です。今日、チベット仏教はチベット人だけでなく、中国や世界の人々から、より一層の敬意をもって受け入れています。様々な背景を持つ人々がチベットの宗教と文化の価値を認め、理解を深めています」

「私たちは、仏陀の教えが繁栄するよう祈るだけでなく、仏法の学びと実践が生き続けるよう積極的に取り組んでいます。仏教への興味は特に若い人々の間で着実に高まっています。宗教としての仏教に興味を示さない人もいるかもしれませんが、仏教の学習法、熟考の仕方、内面的成長に関するアプローチ法に対する強い関心が高まっています。これを受けて私たちも、チベット仏教の教え全体への新たな取り組みをすべく努めています」

デプン僧院での歓迎セレモニーで聴衆に語り掛けるダライ・ラマ法王。2025年12月12日、カルナータカ州ムンゴット(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「仏教は、長きにわたり中国、チベット、ヒマラヤ地方の人々の間で共有されてきた信仰であり、その絆は深まり続けています。ダライ・ラマである私は、仏法を説き、多くの人々に伝えてきましたし、ヒマラヤ地方の人々は仏教への特に深い信仰心を持っています。また、チベット人は仏教教育の強固な基盤を守り続けてきました。その結果として、経典に基づく教えと実践に基づく教えの両方がヒマラヤ地域に広く伝わり、今も数えきれないほどの人々に恩恵をもたらし続けているのです」

「私は、仏教の実践的な面に関心を持つ科学者たちとの対話も重ねてきました。彼らは前世や来世などの話には興味を示しませんが、穏やかで規律ある心を通して内面的な平和を育む、といったテーマに関心を持っています。キリスト教徒が大半を占める国々でも、こうしたテーマへの関心が高まっています。私が海外を訪問すると、人々は私を温かく迎え、真摯に耳を傾けてくれます。そのおかげで、仏教の洞察に対する肯定的な評価が生まれています」

「かつてチベットでは、仏法は消滅の危機にありましたが、亡命した私たちは、仏法を守るため懸命な努力をしました。今日、科学者を始めとする多くの人々が仏教の見解、瞑想、倫理的な実践に注目しています。彼らとの交流を通じて、仏教には、心を訓練し内面の平和を実現するための独自の方法があることが明らかになりました。仏教の三乗の教えすべてが、私たちの伝統の中に完全な形で受け継がれ、保持されています」

「ヒマラヤ地方の人々は、仏法の教えへの深い信仰を持ち、中でもカルマや因果応報の教えに強い関心を持っています。私はダライ・ラマの称号を持つ者として、多くの指導の依頼を受けています。中国当局はチベットの仏法を根絶しようと試みてきましたが、チベット仏教の深遠な教えは、今や世界中でますます大きな関心を集めているのです」

「私たち修行者は仏法を守り継承していますが、科学者を始めとする他の人々が仏教の教えに興味を示してくださることは、大変心強いことです。見解(智慧)・修習(瞑想)・行為(戒律)の修行に根差し、身口意の三門を制御して内面の平和を修養する仏教の教えは、今や、宗教的実践をしていない人々の間でも、広く評価されています」

法王はこのように語られた後、ご自身が130歳まで生きるという予言と夢について話された。さらに法王は、出席者全員に向けて仏法を復興強化し、世界に利益をもたらすべく精進努力するよう聴衆を励まされ、ゴマン学堂長の案内で、問答用広場の上階にある自室へと戻られた。

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東南アジア・南アジアでの暴風雨被災者へ祈りを捧げる https://www.dalailamajapanese.com/news/20251202 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20251202 インドネシア、スリランカ、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン及び周辺地域における豪雨と暴風雨により、多くの尊い命が失われ、何百万人もの人々が深刻な苦難に直面していることに、深い悲しみを覚えます。
この自然災害により命を落とした方々のご遺族にお悔やみを申し上げるとともに、負傷された方々の一日も早い回復をお祈りします。
また、被災地全域での救助・復旧活動が滞りなく進み、可能な限り多くの人々に慰めと安らぎをもたらすこと願っています。

祈りを込めて
ダライ・ラマ

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ビハール州首相への祝辞 https://www.dalailamajapanese.com/news/20251120 Don Eisenberg https://www.dalailamajapanese.com/news/20251120 インド、ヒマーチャル・プラデーシュ州ダラムサラ

ダライ・ラマ法王は、先に行われたビハール州議会選挙における国民民主同盟(NDA)の勝利を受け、ニティシュ・クマール州首相に書簡を送り祝意を表して次のように述べられた。

ダライ・ラマ法王とビハール州のクマール州首相。2023年12月21日、インド、ビハール州ブッダガヤ(撮影:テンジン・チュンジョル / 法王庁)

「長年にわたり、私がビハール州、特にブッダガヤを訪問した際に受けた友情と惜しみないご厚意に、深く感謝しています。また、歴史あるナーランダーの伝統を通じて受け継がれてきた古代インド思想への理解と関心を広めるという私の取り組みに対しての継続的なご支援と励ましにも、心からお礼を言いたいと思います。ご承知のとおり、インドが長年培ったきた “カルナー(慈悲)” と、それに基づく “アヒンサー(非暴力)” の実践は、世界の人々にとって大いに励みになる模範となっています」

「近年、ビハール州は生活のあらゆる分野で著しい発展と繁栄を遂げてきました。こうした成果は、貧しく困窮する人々の生活を真に改善するものでるならば、より一層意義深いものとなります。これから直面されるであろう課題において、貴殿が引き続き成功を収め、ビハール州の人々の希望と要望に応えていかれることを祈念いたします」

法王は、祈りと祝福の言葉を添えて書簡を結ばれた。

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