インド、マハーラーシュトラ州ムンバイ
今日、ダライ・ラマ法王はボツワナ共和国のイアン・カーマ大統領と、心と生命研究所(Mind & Life Institute)所長のスーザン・バウアー・ウー博士に書簡を送られ、疲労により、ボツワナへの訪問を直前に中止せざるを得なくなったことへの深いお詫びの言葉を述べられた。法王はここ数週間、数々の行事に参加され、そのことによる疲労がいつになく溜まっていることを実感されていた。法王は、8月15日から20日までボツワナ共和国の首都ハボローネを訪れ、心と生命会議と、現地で企画されているその他の行事に参加することを大変楽しみにされていたが、82歳という年齢を考慮し、不本意ながら訪問を中止する決断に至った、と説明された。医師たちも、今後数週間は長距離の移動を控えることを奨励したため、法王はダラムサラに戻り静養される予定である。
法王はカーマ大統領への書簡の中で、はなはだしい圧力にも屈せず、法王の訪問受け入れという基本方針を貫いた大統領とボツワナ政府に深い賞賛と尊敬、そして感謝の気持ちを表され、今回ボツワナを訪問できなくなったことへの失望の言葉を繰り返された。
スーザン・バウアー・ウー博士に宛てた書簡には、法王は次のように記された。
「私はボツワナを訪れて、心と生命会議に参加することを本当に楽しみにしていました。今回のテーマはウブントゥ(南アフリカのズールー語で「他者への思いやり」を意味する)であり、ウブントゥの考え方は、私たちは皆相互に依存して生きており、普遍的価値観に基づく責任ある行動をしなければならない、という慈悲に基づく私の信念と大変よく似ています。私は出席することができませんが、皆さんがこの会議を遂行し、有意義な話し合いを行い、その結果を公表してくれることを望んでいます。皆さんの多くは、私がどのような考えを持っているか、既に熟知していらっしゃるのですから、その考え方を用いて会議を進めてください」
法王はまた、ウー博士に対して、自分に代わって他の主催者とパネリストたちにお詫びの言葉を伝えて欲しい、と告げられ、予定通り会議が開催されると知り大変喜んでいる、と伝えられた。