東京(共同通信)
民主党衆議院議員であり、「チベット問題を考える議員連盟」の代表を務める枝野幸男氏は、土曜日、チベット亡命政権の精神的指導者・ダライ・ラマ法王と会見し、中国が民主的な国になる必要があるという点について合意した、と述べた。
中国国内のヒマラヤ圏・仏教徒居住地域における高度な自治を模索しているダライ・ラマ法王は、会議の席で、「中国を取り巻く国々が民主化の欠落のために“巨大なドラゴン”がどういう動きをするか予測できないでいる。もし中国が民主化されれば、近隣諸国はより安定を感じる事ができるだろう」と語られた。
枝野氏は法王に同意し、中国は民主化される必要があると述べたうえで、ダライ・ラマ法王がチベットに戻られ、チベットの人々が信仰する宗教に基づいてその自治を擁立した時に、中国の民主化が確立すると語った。
広島県の仏教団体による招聘で10月30日に来日されたダライ・ラマ法王は、2週間の滞在中、広島で行われたノーベル平和賞受賞者による「広島国際平和会議2006」に出席された。
チベットを支配する中国は、ダライ・ラマ法王が国家分離活動を扇動していると主張し、法王の日本訪問を反対してきた。
日本政府は、日本国内においていかなる政治活動も行わないという条件のもと、法王の入国を許可したが、中国は法王と日本への訪問を批判し続けている。
ダライ・ラマ法王は1959年に、中国の支配に対する民族蜂起が弾圧されて以来、インドのダラムサラで亡命生活を送っておられる。中国は1950年にチベットを侵略した。