ダライ・ラマ法王は本日午前、広島市内にある高野山真言宗龍蔵院を参拝され、法要を執り行なわれた。
龍蔵院には「デプン・ゴマン学堂日本別院」があり、チベット仏教の僧侶が常駐している。デプン・ゴマン学堂日本別院は、日本初の正式なチベット寺院として2004年7月に創設されて以来、日本に住む仏教徒がチベット仏教について学び、祈ることのできる場となっている。
法王は本堂で法要を執り行なわれた後、境内に出られ、そこに集まった約80人の信徒や支援者たちに向かって短い講話をされた。その中で法王は、「仏教では、論理的な理解を伴わない信心と献身は意味を持ちません」と述べられた。
そして、仏教を正しく理解するには仏典をよく読み、教理を学ぶことが重要である、と強調した上で、法王ご自身も71歳になられた今でも毎日仏典を読み、勉強をされていることを語られた。
さらに法王は、南インドのデプン・ゴマン学堂の前管長で、現在はデプン・ゴマン学堂日本別院の院主を務める第75世ケンスル・リンポチェ・テンパ・ギェルツェン師を称え、「ケンスル・リンポチェの導きの下、この小さなお寺が仏の教えに大きな貢献をすることができるように願っています」と述べられた。
デプン・ゴマン学堂日本別院は、南インドに再建されたデプン・ゴマン学堂の別院であり、院主を含む四人のチベット人僧侶が常駐している。文殊師利大乗仏教会(MMBA)が運営し、チベット仏教を日本の人々に紹介するための活動や、チベットと日本の間で大乗仏教について意見交換を行なうための活動に取り組んでいる。